移動年計という毎月過去1年間の売上げを遡って合計した金額をグラフにすると、季節による売上げ変動がないので、売上げが伸びているかどうかが、長期的な視野でみることが出来ます。
毎月の売上げをグラフにしても、季節変動のある商品があると売上げ動向を分析するのは困難なのです。
エクセルではテンプレートがいくつかありますが、ファイルメーカーでは無いようなので作ってみました。ついでにファイルメーカー選手権にも応募してみましたが、うけませんでした。
この年計表を作るためには最低でも過去2年間の売上げデータが必要になります。その売上データを毎月過去1年間を合計するのは大変なことです。集計方法も得意先別、商品別、営業所別など、たくさんありますが、ここでは得意先別に集計しました。
工程としては、毎日の売り上げデータをファイルメーカーに作った、テンポラリテーブルに全部取り込みます。
そのデータを得意先別の月ごとにリレーションし合計を求め、ポータルで順番に並べれば1年の表が出来るのですが、取引のない月は当然データがないので、1月、2月、4月などと並びが飛びます。
そこでもう一つ、得意先別の月ごとの合計(2010年1月のA店への売上額等、)を取り込むテンポラリテーブルを作り、データのある月だけの集計を済ませます。
最後に1年12ヶ月の得意先別のデータをスクリプトで作ります。このとき先に作ったテンポラリテーブルと月でリレーションを組んでデータを読み込めば、データのない月も0として作成できます。
また、FileMaker Pro 11ではグラフが表示できるようになったので、ファイルメーカーだけで業務の分析が出来ます。
初期設定では最新年を設定します。
3年間の得意先別、月合計売上をポータルを使い、エクセルで作るように横に並べてみました。四半期ごとの合計と最新年の売上目標値を入れる欄も付け加えました。
作成した月合計データそれぞれから、過去11ヶ月にリレーションを貼り、合計した金額が年計です。これもポータルを使い横の表にしてみました。リレーションの多用で非力なマシンでは表示が遅くなります。
毎月の年計と売上グラフを上下に並べました。年計表の見方はWebで検索すると会計士さんが解説してくれています。プラグインなしで簡単にグラフが作れます。
サンプルの売上データは3年分で約10万件を用意しました。上昇、下降、安定傾向を示す3つのパターンがあります。年計表の仕組みが分かると思いますのでぜひ使ってみてください。
移動年計分析テンプレートのダウンロード
(ファイル名 nenkei.zip 日付 2011/7/8)
FileMaker Pro評価版のダウンロード