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18  高越神社  木綿麻山4番地

 山が高く,水の清らかな山川町で,名山の風格を持つ高越山は信仰の山でもある。人々は1里18町(約6キロ)の山道を登り,山頂に祭られる神仏の加護を祈る。
 山頂には天日鷲命を祭る高越神社があり,相殿祭神として天御中主神他14神である。
高越権現と呼ぶのは,平安時代に,神の本身は仏であり,仏が衆生を済度するために,神の姿となって現われるという神仏混合の思想から生まれた呼び名で,高越権現は吉野蔵王権現と関係があったと伝えられている。
 明治2年(1969)に,神仏判然の令が下り神社と寺院が分離されて現在に至っている。旧3月15日の春祭には,大々神楽が奉奏され,7月18日の夏祭は「18山」といって高越寺で大柴燈護摩が行なわれ,多くの参拝者でにぎわう。当日だけは女人禁制で,19日になるまでは女子の参拝は許されない。
 また,旧9月24日の例祭には,幣帛供進使の参向があり,祭礼が厳粛に行なわね 以前は登山口の広場で大相撲が行なわれていた。この相撲には,他町村からも多くの力士が参加して盛大であった。本町出身で大関にまで昇進した剣山(明治44年(1911)58歳で逝去)がこれを開いたと伝えられている。